2024年10月25日
意外と知らない?肌に負担のないクレンジングの選び方と正しい洗い方
毛穴の目立ちや肌の乾燥、逆にテカリ肌が気になる…など、個人によって、季節によって、様々な肌のお悩みはあるもの。
たくさん美容液やケア用品を試したものの、思うような効果が感じられない、という方は必見!実は、いつものクレンジングを見直すことで、肌のトラブルが解消する事も。
「メイクが落ちればいいかな」という気持ちで、あまり重要に考えていない人が多い一方で、「毎日のスキンケアの中で、最も重要なのがクレンジングである」とも言われています。
クレンジングが重要だと言われる理由とは何なのでしょう?クレンジングの選び方や正しい洗顔方法など、詳しくご紹介します。
なぜクレンジングは重要なの?
クレンジング(メイク落とし)は、メイクや皮脂はもちろん、外部からの汚れを取り除くために必要なスキンケアのひとつです。
メイクや汚れが肌の上に残ったままでいると、
①毛穴を詰まらせ、毛穴が開きやすくなる
②肌の上で酸化し、肌荒れやニキビ、シミ・ソバカスなどの原因に
③メイクに含まれる紫外線吸収剤などの化学物質が肌に残ると、肌老化を促進させる原因に
さらには、効果を求めて購入したはずの保湿化粧水や高機能美容液なども、肌に汚れが残っている状態であればうまく吸収することができず、思うような効果が得られない、ということも。
メイクをしていなければクレンジングをしなくても大丈夫?
「ノーメイクや薄めのメイクだったらクレンジングをしなくても大丈夫?」そんなご質問をいただくことがありますが、クレンジングは基本的に全ての方におすすめします。
1日過ごしている間に、自身が分泌している皮脂。これは自然な事ですが、メイクの他にも外部からの汚れが付着し、皮脂と混じることで雑菌が繁殖しやすい状態に。
メイク同様、皮脂も油性なので、メイクをする人もしない人も、毎日しっかりとクレンジングを行うことは、スキンケアとして非常に重要です。
ただ、ノーメイクさんとしっかりメイクさんでは洗浄に求めるパワーが違います。また、肌質にもあわせて、最適なクレンジングを選ぶことも大切です。
クレンジングの種類
クレンジングオイル
オイルが主成分のクレンジング。油性のメイクとのなじみがよく、ファンデーションやマスカラもしっかり落とすことができます。しっかりメイクの人におすすめです。同様に皮脂や毛穴の角栓汚れ等に対しても適しています。
しかしながら、クッション性が少ないためダイレクトに肌に負担がかかりやすい、また、洗浄力が高いため必要な油分をとりすぎる、洗い流すのに時間がかかる、などのデメリットもあります。
オススメ肌タイプ:
普通肌、オイリー肌、しっかりメイクの方
使い方のポイント:
クレンジングオイルは「乳化」させることが重要。
まずは水気を切った手(製品によっては乾いた手)にクレンジングオイルをとり、全体的になじませます。
その後、手に残っているクレンジングオイルに水を数滴混ぜ、白く濁った状態にします。
この白く濁ったもの=乳化と呼ばれるものです。
乳化させたオイルを顔全体になじませ、最初になじませたオイル全体が白っぽく水のような感触に代わったら、クレンジングオイル全体が乳化し、メイクが落ちた合図です。
乳化させないまま洗い流してしまうと、クレンジングオイル自体がうまく洗い流せず肌表面に残ってしまったり、ヌルつきが気になってゴシゴシ洗いの原因にもなってしまうので、注意が必要です。
<ポイント>
・しっかりメイクも落としやすい
・普通肌、オイリー肌、毛穴の気になる肌におすすめ
・肌摩擦、肌の乾燥に注意
クレンジングバーム
オイル成分を固形状に固めたクレンジング。スパチュラなどでクレンジングバームを掬い、肌の上でなじませるとオイル状に変化します。オイルに比べ、クッション性のあるなめらかな使用感が特徴です。オイル同様、主成分は油性成分なので、しっかりメイクでも落としやすく、また、うるおい感を感じやすいので乾燥肌の人にもおすすめです。
オススメ肌タイプ:
普通肌、乾燥肌、しっかりメイクの方
使い方のポイント:
クレンジングオイル同様、乳化させることで汚れと良くなじみます。
乾いた手にクレンジングバームを取り、全体的にまんべんなくなじませます。
その後、お水で洗い流すだけでもしっかり乳化されるタイプもありますが、オイルと同様の乳化プロセスを行った方が、よりしっかりとメイクを落とすことができます。
クレンジングバームもクレンジングオイルと同様、ヌルつきが残りやすいので、しっかりと髪の生え際まで洗い流すように心掛けてください。
<ポイント>
・しっかりメイクも落としやすい
・乾燥肌におすすめ
クレンジングジェル
ぷるんとしたテクスチャーが特徴の、ジェル状のクレンジング。クレンジングオイル、クレンジングバームに比べクッション性が高く、洗顔時におこる肌の摩擦を軽減できます。クレンジングジェルは水溶性成分が主体のもの、オイル成分が主体のもの、オイルフリーのものと3種類に分かれます。
まつげエクステをされている方は、オイル成分の多いクレンジング剤を使用すると接着部分が緩みやすくなるため、まつげエクステへの負担が少ないとされるオイルフリー、又は水溶性成分が主体のクレンジングジェルやクレンジングウォーターが適しています。
オイルフリーのクレンジングジェルは一般的に洗浄力が低く、ノーメイクや薄めメイクの方のデイリーユースとしておすすめです。
一方で、水溶性主体、オイル主体のクレンジングジェルはオイル成分が入っているため、オイル成分がメイク汚れを浮き上がらせ、水溶性成分が包み込んだうえで水で洗い流すことができます。クレンジングジェルは一般的に肌に負担をかけにくく、肌にやさしいクレンジングであると言われています。
オススメ肌タイプ:
普通肌、混合肌、うすめメイクの方、まつエクをしている方
使い方のポイント:
クッション性を活かすため、少し多めに感じられるくらいの使用量がおすすめ。
乾いた、もしくは水気を切った手のひらに適量を取り、顔全体になじませ、軽くマッサージしてから洗い流します。
最初は油分を水分で包み込んでいたジェルが、肌の上でなじませることで油分が表面に現れ(転相)、メイクとなじみます。それをぬるま湯で少しずつ洗い流すことで再乳化がおこり、キレイに洗い流すことができます。
<ポイント>
・クッション性があり、肌にやさしい
・ノーメイク、薄めのメイクの方におすすめ
クレンジングウォーター
クレンジングウォーター(リキッドクレンジング)は、一般的には水溶性成分をベースに構成された、オイルフリーのクレンジング剤です。オイルフリーのため、まつエクをされている方にも適しています。
ふき取りタイプ、洗い流すタイプがあります。
オススメ肌タイプ:
普通肌、混合肌、うすめメイクの方、まつエクをしている方
使い方のポイント:
クレンジングウォーターは、コットンに含ませてふき取るタイプが多いため、肌への摩擦負担が強くなります。ゴシゴシこすらないよう注意してください。まつエクを痛める原因にもなります。アイメイクなど濃いメイクには、しばらく置いてメイクとなじませてから、なでるようにやさしくふき取ってください。
ふき取りタイプはマスカラや下まぶたのメイクが残りやすいため、コットンで丁寧にふき取ってください。取り切れなかったメイク汚れは色素沈着の原因にもなりやすいので、注意が必要です。
<ポイント>
・洗い流さず、手軽に使用できる
・ノーメイク、薄めのメイクの方におすすめ
クレンジングの選び方
クレンジングには様々なタイプがあり、それぞれに洗浄力や肌の負担について違いがあります。
メーカーにより、洗浄力と肌への負担軽減の両方を叶えるタイプもどんどん出てきていますが、基本的には、油分が主成分のものほど洗浄力が強く、肌への負担は増えます。そして、肌への負担が少ないものほど、洗浄力は弱めになります。
ただ、しっかりメイクさんが肌負担を考えるあまりに洗浄力の弱いクレンジングを使用すると、メイク汚れを落としきれず、逆に肌への負担が大きくなる可能性もあります。
それぞれの特性を活かして、自分に合ったものを選ぶことが大切です。肌のタイプや気になる部分に合わせて、選びましょう。
まずは「自分のメイクを落とせるか」
まず第一に考えるべきなのは、「つけたメイクがしっかり落とせているか」ということ。ノーメイクの人はそれほど洗浄力の高いクレンジングを使う必要はありませんが、しっかりとしたメイクが好きな人は、クレンジングでちゃんと落として、素肌に戻してあげる事が必要です。落としきれなかったメイク汚れは、毛穴の詰まりや色素沈着など、様々な肌トラブルにつながる原因になり得るからです。
しっかりメイクの人は、油性のメイク汚れとしっかりなじむクレンジングオイルやクレンジングバームがオススメです。ウォータープルーフタイプやティントタイプのポイントメイクを使用している場合は、全顔クレンジングの前にポイントメイクリムーバーの使用をおすすめします。
肌への負担が少ないものを選ぶ
肌にとって大きなストレスになるのが、外部からの摩擦刺激。水分をふき取るタオルはもちろん、クレンジングウォーターを含ませたコットン、クレンジングをなじませる時の指からの摩擦も、デリケートな肌にとっては負担となります。
クレンジングの理想は、肌と指の間に層を感じられるくらいのクッション性。クレンジングジェルやクレンジングバーム、クレンジングクリームは厚みのあるテクスチャーが過度なストレスから肌を守ります。
クレンジングオイルなどを使用する時も、できるだけ肌への負担をかけないよう、指先に力を入れず、なめらかにマッサージしながらメイクオフするのがコツ。
同様に、まつげについたマスカラも、無理に引っ張るのはNG。やさしくこすらずなじませて落としてください。
また、クレンジングの使用量が少ないと、摩擦が生じやすくなります。できるだけ肌負担を抑えるためにも、メーカーの記載している使用量を守り、ややたっぷりに感じる量を使用することをおすすめします。
香りはお好みで。天然アロマでリラックス感アップも
クレンジングに使用されている香料が気になる、という方も多いかもしれません。基本的にクレンジングは洗い流すものなので、それほど心配する必要はありませんが、気になる方は無香料タイプを。
クレンジングは鼻の近くで使用する事になるため、好みの香りに出会えたなら、より一層のリラックス効果を感じられるのではないでしょうか。
また近年では、天然精油を使用したクレンジングも人気。天然アロマには、人工香料にはない植物のパワーがあるといわれ、アロマテラピーの芳香浴の一環として天然アロマ配合のクレンジングを楽しむ人も増えています。
おすすめクレンジング方法
クレンジングは手早く
メイクになじませたクレンジングは、長時間肌の上に置くと肌への負担がかかります。メイクをなじませた後は、手早く落としましょう。マッサージをメーカーが推奨しているクレンジングの場合、メイクを一度洗い流した後に再度クレンジングを肌にのせて使用することをおすすめします。
熱いお湯はNG!肌より低い「ぬるま水」がおすすめ
クレンジングを落とす際に、熱めのお湯を使用すると、肌に必要な油分まで一緒に洗い流してしまい、肌の乾燥のもとに。冷たすぎる冷水ではクレンジング自体も落としにくくなってしまうため、おすすめは肌の温度よりも少し低く感じる「ぬるま水」。適切な温度でしっかり乳化を行いながら落とすことが美肌への近道です。
まとめ
つけたメイクをしっかり落とす事は、美肌への第一歩。
しかしながら、クレンジングの選び方や使用方法により、肌に負担をかけ、肌トラブルの原因になることも。
毎日使う身近なクレンジングだからこそ、自分の生活シーンに合ったクレンジングを探し、正しい方法で使いましょう。
きっと肌は応えてくれるはず。